神戸、大阪でモブプログラミングワークショップをやって見て思ったこと

東京から及部さんをお呼びしてモブプログラミングワークショップをやりました。

最近は徐々にあちこちでモブプログラミングやってるよーという話は聞きますが、もっとその良さを理解してもらって広まればいいなーと思っていたところ、Regional Scrum Gathering Tokyo 2018 で及部さんと盛り上がったのでサクッとやっちゃおう。というのが話の始まりでした。(本当は1月中にやろうと思ってたんですが、僕の予定が詰まっていて3月になってしまいました。)

2日間及部さんと一緒にいて色々ディスカッションできて、ワークショップの進め方とかも色々あーだこーだ言い合えて楽しかった。 (この2日間で僕が一番得したんじゃないかなというほど楽しかったです)

1日目の神戸.rbのイベントで遅れてきた人に対してメンバーがコンテキストを共有するシーンがあったりして、「これは実際のプロジェクトでもあるよね(後からメンバが増える)、明日のワークショップにも組み込もう」って言ってメンバシャッフルしたりして見ました。2日目も皆さんに楽しんでいただけたみたいで良かったです。

モブプログラミングのやり方や伝えたい事は及部さんのスライドに書いてあるとおり。

僕なりに思った事や、ふりかえりでみなさんにお伝えしたりした事としては次のとおり。

モブは色んな場面で活躍するし、すでにみんなの生活の中にあります。

モブプログラミングいいよね。

モブプログラミングだけじゃなくて知識共有するヤツはなんでもいけるんじゃない?

つまりモブワークってことにして、色んなところでやってみたらいいのでは?
(場面によるケド、創造・探索の場面で使うのが良さそう。マニュファクチャリングには向いてないかも。うまくいかなかったら一旦やめるのも大事)

モブワークとか、単純にモブ。と呼んだりしている感じ
(「これ、ちょっとモブでやってみよう」とか)

みたいな流れになってるような気がします。

及部さんの話にもありましたが、トラブル対応とかみんなでわっと集まって解決する場面ってあるじゃないですか。swarming というか。 だからもうみんなモブワークって体験してると思うんです。 こういう場面ではある問題に対してみんながそれぞれに持ってる情報・知識を持ち寄って迅速に解決しようという動きになってるわけです。全員で問題について考えて即時にレビューしてリリースする。それをプログラミングでやってるのがモブプログラミングではないか。みたいな感じ。

知識の浸出・浸透

2日間で味わった体験はチームの知識というものがどこにあるのかを考えさせられる体験でした。 プロジェクトやプロダクトの知識(knowledge)ってコードにも人にもそれぞれに溜まっていってると思います。 普通は知識って “相手に伝える"みたいな感覚だと思います。細かく分解すると自分の中にある対象知識を選んで、その情報が自分の境界を越えて、声とか文字とかに出して他人に伝わっていく。みたいな。 モブプログラミングやってるとそんな感じではなくて、じんわりと浸出・浸透している感じ。もしくは融合している感じに近かったです。

暗黙知が形式知になる部分もありますが、暗黙知がそのまま暗黙知として伝わっていく部分を中心にSECIモデルの共同化、表出化、連結化、内面化を全部やってるみたいな感じかな?(モブプログラミングは"チームで行う活動"だから当然といえば当然か)

IMG_8016.jpg
温かく見守る及部さん。その向こうでヤッター!!
当たり前の方法のように広まって欲しい

モブプログラミングやる前はペアプログラミングと同じ感じかなーと思ってたんですが、やってみると全然違う感じがしました。モブプログラミングは体験してみないとわからないって言う人がいたけど、ホントだった。あの感覚を味わうと楽しくてしょうがないかも。ペアプロもそうだったっけ? もちろん及部さんがいないと出来ないわけではなくて、みんながそれぞれにやっていいものだと思うので、スライドを参考にしながらまずはやってみるといいのでは?と思っています。50インチのディスプレイとか大きいディスプレイがないとできないんですよね?という方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはまったくありません。今回は23-27インチ程度のディスプレイで5人1チームでやってます。つまり今皆さんの開発環境そのままでやれるハズなんです。やってみて、「これ良いね」って雰囲気になってから少しずつ環境を整備していくのもアリですよ(大きいディスプレイはあると便利くらいです。必須ではない)。まずはやってみましょう。

それでもうまく始められないなーという方は及部さんをお呼びして高速道路に乗るつもりで色々話してもらってワークショップやってもらうのはオススメです。試行錯誤して3ヶ月とか半年の時間を掛けるなら初期に先人の色んな知見を提供してもらうのはアリだと思います(トレーナーやコーチを外から呼んでくるのもアリですね)。 僕でもよければいつでも行きますのでお声かけてください(できることなら及部さんと一緒に色んな現場を回りたい)。